胸郭出口症候群

先日いらした女性の方、手の痺れが気になるそうです。症状は右手に出て、小指や親指も痺れて夜に横になっている時もきになるそうです。以前住んでいらしたエリアの整体の先生に診てもらっていたのですが、痺れは変化しなかったそうです。 ここ最近になって症状が更にひどくなった為にご来院されました。

お話をお聞きすると最近にご結婚されたそうで生活環境がすこし変わったそうです。手の痺れの場合、首からきているケースや、腕そののなから来ているケース、肩や胸の筋肉の神経の通り道で圧迫されているケースなどがあり、症状の鑑別をする為に首の検査、腕の検査、胸の検査を行いました。

検査に引っかかったのは首、胸の検査でこの方の痺れの症状が再現されました。とくに強く症状に関係しているのが胸を構成している筋肉の過緊張です。通常整形外科領域の診断名で胸郭出口症候群と診断名がつくタイプの痛みかとおもわれます。胸郭出口症候群とは頚椎からでた神経や併走する血管などが首の前の筋肉(斜角筋)胸の前の筋肉(小胸筋や大胸筋)などで圧迫され腕などが痛んだり痺れたりする状態を総称していいます。

問診を進めていくと結婚してから料理を作る量が多くなり、睡眠をとる時は寝室の関係で一定姿勢で横になっている事が多いそうです。 骨格筋の検査をすると腰痛もあります。

首の症状と腰痛は関係ないようにおもえますが、実は運動学的につながっており、一番高い首の骨と一番低い首の骨は同側に動くという研究結果がでています。つまり腰椎の動きが悪いと頚椎に影響を与え、頚椎の動きが悪いと腰椎に影響を与える事があるのです。

施術は身体全体の循環と歪みを改善し、腰椎の動きを制限している筋膜を操作し、右手の痺れの症状を起こしている胸の筋膜(症状再現筋といいます。)に対してアプローチしました。途中ダイレクトに症状再現筋を触っていると、患者さんの不快な症状が再現されるので辛い場合がたまにあります。 こちなの方も帰りは「腕がダルイ感じかある。」とおっしゃってましたが5日後の2回目の施術の際には「痛み痺れが半減して楽になりました!」とおっしゃってました。

症状を引き起こす生活習慣の改善もアドバイスさせていただき、更に症状が改善していくのではないかと思われます。