梅が丘駅みなみ整体院   寝違え(首の痛み)損傷について

10年ぶりの来院、首が回らない!

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先日、10年ぶりにいらした方のケースです。お仕事中に自分で体操を行った後から首から肩にかけて痛みが徐々に強くなり「一晩寝たら良くなるだろう!」と思い朝起きたら更に首が痛くなったそうで、ご来院されました。
お姿が痛みの為に首が右に傾いてしまい、(痛みが出ののは左の首肩)歩くのも辛そうでした。普段の状態は少し肩が凝るくらいでそれ程辛くないそうです。手の痺れは無く、首を右に回す動作、左に首を倒す動作、上を向く動作が痛いそうです。触診すると背骨の左の際と肩のライン」が痛みます。
発生機序からして、硬かった筋肉を急激に動かし、軽度の炎症を首の筋肉に起こし、睡眠を取った後に炎症筋が固まってしまった状態だと思われました。

臨床における寝違え損傷のパターンとは?

臨床的にいわゆる「寝違え損傷」は2つのパターンがあり、長時間一定姿勢で寝ていて、最終的に痛みを出している部位を「伸ばしていたか?」「縮めていたか?」によって痛みの取れ方が違うように思われます。「伸ばしていた」パターンの居合、筋肉が炎症をおこしている可能性があり、その傷の修復にかかる時間が必要な為に少し時間を要します。(2-3日位) 縮めていたパターンの場合は痛む場所の血流障害の事が多く比較的早く回復することが多く、施術したその場で回復、改善することもあります。
今回のケースは発生機序が体操の後からなので、組織の微細な損傷を起こし、寝ている間に固まってしまったケースであると思われるので、患部の循環の改善を試みました。
施術悟に右側を向くと痛かった左側の首の痛みは直ぐに改善したそうですが、その他の痛みは不変でした。あまり症状を深追いしないで全体的な歪みをとり2日後に再度、来院していただきました。 その結果・・・

寝て目が覚めたら、寝る前より首が痛い!

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寝て目が覚めたら更に悪くなっていたそうです。通常のこの様な痛みなら痛みの軽減がおきるはずなのですが、何かが回復を邪魔していると思いました。よくお話を聴いてみると、日中はまだ痛みが軽く、睡眠をとった後が悪化しているそうです。

よく問診を再度行いましたが、痛みの再発に繋がる情報は得られませんでした。施術を行う為に施術用ベットに横になっていただくと、患者さんが「あっ!」と言われました。「何かありましたか?」と聞き返すと「家のベットで寝ているより全然楽です。」とおっしゃいました。「今、ご自宅で使ってている寝具はどんなタイプの寝具ですか?」の質問に対して、「主人が柔らかい寝具が好きなので、低反発の枕とベットです。」との事でした。

首の痛みを改善させなかった理由は〇〇だった!

これで良くならない謎が解けました。痛みが出る前なら平気だった、いつも使っている寝具も今の炎症を起こしている筋肉の状態では、余計な負荷をかえていたのです。特に低反発の枕は沈み込み過ぎて、炎症部位に対してストレッチがかかっていた可能性がありました。(普段は問題ないのでしょうが・・・・)

2回目の施術を終えて、寝具をいまより硬くしていただきました。その結果、3回目の施術の際には「楽になってきました!」とおっしゃっていました。その後2回施術を行い、5回の施術で症状は無くなり、治癒となりました。

この様に、普段の状態では全く問診を起こさない日用品が体調を悪くした際に、患者さんの治癒反応を妨害するケースもあります。施術者は施術だけでなく、その方の生活スタイルについても意識を向ける必要があるのです。