耐え難い背中のはりの原因
先日、久しぶりにいらした患者様、背中の強い張り感を訴えてました。以前は半年ほど前に長時間の立ち作業で坐骨神経痛を訴えてましたが、今回は上半身の症状です。
運動検査で動きの制限や動作の時の痛みなどを確認しましたが、異常なく整形外科テストで首からくる痺れや胸の神経、動脈の出口からくる神経圧迫などのテストでも陽性所見はありませんでした。
背中の筋肉を触診すると熱感や腫れ、赤みなどの症状は無く、カチカチに硬くなっていました。
問診を進めてゆくと、調理の仕事をされているのですが、人手が少なく忙しく連続勤務をされていそうです。しかも仕事場は身体の前面が火を使うコンロが4台あり、常時火がついていて暑く、調理場内の温度バランスをとる為に背面には真冬でもクーラーがついているそうです。
今回の背中の辛さは連続勤務で身体に疲労が溜まり抵抗力が落ちている状態で背中面を常時クーラーで冷やされ背中の筋肉および筋膜が緊張してしまい、血行が悪くなり筋筋膜の異常興奮状態になる事によって身体が痛みを出し警告している状態だと思われます。
施術は硬い筋肉、筋膜にできた硬結(トリガーポイント)部分を狙い同時に身体全体の歪みを取る施術をしました。施術直後に筋肉の緊張が緩み、患者様も自覚症状が大幅に改善されたそうです。
この患者様は1回の施術で症状が大幅に改善されましたが、施術に来る事なく、このまま筋肉の異常緊張状態を長く維持していたら、もっと強烈な痛みに移行していたと思われます。やはり定期的な体調管理が身体を良い状態に保つ方法だと思われます。 皆様もお気をつけ下さい。