神経ブロックが効かなかった腰痛(ヘルニア)   その2

今回は腰椎ヘルニアと病院で診断され2回神経ブロックをしたけれど、症状の改善がみられないで来られた方のケースです。  前回も書きましたが病院の神経ブロックを否定しているのではありません。症状によっては、とても素晴らしい効果を発揮しる治療法だと思います。 しかしそれだけでは不十分なケースの方もいらっしやる場合もあります。

「痛くて座ってられないんです!」

ある日いらっしゃった男性に「痛くて座ってられないんです!」とのご相談をうけました。当院にご来院になる2ヶ月まえから腰痛と脚の痺れの為に病院にかかり、レントゲンとMRI検査で腰椎椎間板ヘルニアと診断され、痛み止めを飲んだが、痛み痺れ 足の脱力感が取れない為に神経ブロック注射を受けたそうです、1回目で効果なく2回受けましたが効果がなく腰下肢痛と脱力感の改善を求めてご来院されました。

とても身長が高い男性の方でバレーボールを小学生のチームに教えているそうです、デスクワークのお仕事なのですが、痛くて長時間座ることができないそうです。また、つま先立ちをすると力が入らないようで腰椎の神経の圧迫が認められます。バレーボールのコーチをするにあたって体力作りの為に半年前からランニングをしているみたいで、これが腰椎ヘルニアをおこした原因のひとつと考えられました。

神経ブロック注射の効果をうばっている原因は?

問診をすすめていくと、「長く座っている。」 「バレーのコーチの際に片付けなどの際に前かがみになる事が多い。」「子供に見本を見せる時に前ががみになる。」などの問題点が見えてきました。この動作はいずれも腰椎と腰椎の間の圧を高めてしまい、椎間板に負担をかけます。通常、腰椎ヘルニアは椎間板の突出による痛みよりも、突出時に起きる炎症のせいで痛みが出る事が多く、炎症が落ち着くと椎間板の突出が残っていても症状が軽減することが多いのですが、座りや中腰は椎間板に圧力をかけ、炎症が消失するタイミングをおくらせます。

施術を行いながら、患者様に「無理して長く座らない事」「不用意な前傾姿勢をしない事」をご指導させていただき、5日後に再来院していただきました。
「痛みが少し楽になり、足に力が入りやすくなりました。」との事でした。

神経ブロック注射も大事な治療ですが(副作用がある為、何回もできる治療ではありませんが・・・)炎症を起こしている場所に負担のかからないように指導しないと効果が出ずらいケースもあると思います。